本日の結果
山大第一外科元井先生からのお話
抗がん剤の治療の結果、2センチ強の病変部が1センチ強に小さくなっている。抗がん剤が効いている。
抗がん剤はいずれ効かなくなる。半年くらいで効果がなくなる人が多い。放射線もそうだが、抗がん剤が効いてもがんが小さくなるだけで完全になくならない。根治は手術となる。
手術するには2つの条件がある。
①本人が体力的に手術後耐えられるか、大丈夫か。大きい手術になり、臓器も取るので、終わった後に衰弱してしまったら却って弱ってしまう。鈴木さんの場合は、紹介状と今お話した感じでは大丈夫かと思うが、さらに血液や心電図で検査する。
②転移がないか。病巣部を取っても既に転移して再発したら手術の意味がない。
今は、まず抗がん剤治療から入り、それから手術を検討するのが治療の王道になっているが、これまでの抗がん剤治療により転移も抑えられているはず。でも、お腹を開いてみたらレントゲンに映らない転移があったなんてならないように、あらかじめ内視鏡を用いて病変部付近のチェックをしたい。
それも全身麻酔で行う。手術扱いになり、4月23日金曜日に行い、21日水曜日の11時に入院する。その結果を見てから判断になるが、なるべく早く手術したい。
検査後、同席した若い方の中野先生から電話あり、血液検査の結果糖尿だということがわかり、さらに呼吸器機能がかなり弱っているということで、12日月曜日の10時半に呼吸器内科と糖尿内科を受診することになった。
大動脈と上腸管膜動脈のところに膵臓がんがからんでいたら手術できない例があるけど、鈴木さんはそこにがんはないのでそこは問題ではない。
膵臓がんの手術は大きい手術になる。
膵臓の半分と、そこにつながってる十二指腸を取ることになり、胃の後ろにあるので取るまで3時間かかる。
獲ったところは扇の要の部分なので、いろいろなところがつながっている。取ったままだとバラバラ。縫って継ぎ合わせなくてはならないところがたくさんある。
胃と腸をつなぐ。胆管と腸をつなぐ。膵臓と腸をつなぐ。手縫いになり、それぞれ30分ぐらいずつかかる。だから普通に6時間とかかかる。